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2011年アメリカツーリング#最終回|「3、2、1、寿司!」——警官と撮った記念写真、灼熱の砂漠を越えてラスベガスへ

アメリカ旅 最終日 Bonneville Salt Flats~Las Vegas

朝起きたら、明日の朝にはラスベガスでハーレーを返さなくてはいけません。
残り500マイル以上、夕方5時までに走りきって、できれば今日のうちに返却を済ませてしまおう——そんな約束をしてからの出発でした。

長かった2011年のアメリカツーリング、いよいよ最終日です。

もくじ

ラスベガスまで500マイル——夕方5時までに間に合うか

明日の朝、ラスベガスでバイクを返却しなくてはいけないので、今日も500マイル以上を走ります。

できれば今日の夕方のうちに返してしまった方が精神的にも楽だし、明日は朝からラスベガス観光に切り替えられるよね。
という話になり、夕方5時までにラスベガスに着くべく、必死に走ることになりました。

ネオン管のクラシカルバイク——アメリカのおまわりさんに止められた

途中、ソルトレイクシティを過ぎたあたりで、追い越し車線を車の流れに乗って走っていたら、YくんとSちゃんの間に、ネオン管をつけた、やけにクラシカルな装いのバイクが入ってきました。

「何だ?この人?」と思っていると、みんなが路肩に向かって徐行しはじめたので、ようやく、それがアメリカのおまわりさんであることに気づきました。

うは。。捕まっちゃったわ。とバイクを降りようとしたら、後方で「○×△□~!!○△!!」と何やら叫んでいます。

みんなバイクに跨ったまま手を挙げているので、ルルもまねして手を挙げました。一番後ろにいたマルさんから、一人ずつ質問して回って、ようやくルルの順番です。

「○×△△××~?」と早口で言うので、教えてもらったとおりに「I can not speak English, Bad slowly and easy please」とたどたどしい単語を並べると、今度はゆっくりと「どこから来てるの?免許はあるの?」みたいなことを言っています。

みんなも出していたので、急いでパスポートと国際免許を出して見せると、「ココは55マイルです」みたいなことを言われました。どうやら、今回は見逃してもらえるみたいです。

せっかくというのも変だけど、せっかく停められたので、記念に写真を撮ってもらうことにしました。

この旅の恒例にもなった「3!2!1!寿司~~!」という掛け声とともに、脳天気な観光客丸出しでニコニコと、悪気もなく撮影。

——その記念すべき1枚は、残念ながら紛失してしまいました。お見せできないのが、本当に悔しい(笑)。

ドライヤーのような熱風——ジーパンの下の太ももが痛いほどの暑さ

ラスベガスが近づいてくるにつれて、ものすごい暑さ。
湿度は低いけれど、40℃以上はあったんじゃないかな。
まるでドライヤーを前から当てているような熱風の中を、ひたすら走り続けました。

風が熱くて、ジーパンの下の太ももが暑さで痛いくらい。
あまり休憩しても距離を稼げないし、逆に疲れてしまうので、130マイルくらいに一度の休憩。
それでも休憩のたびに熱中症を心配するくらいの脱水状態で、1リットル水を飲んでも足りないくらい。
みんな頭から水をかぶりながら走っていました。

砂漠を抜け、インディ・ジョーンズに出てくるみたいな岩場をくぐり、どこまでも続く熱風と、ギラギラと照りつける太陽の下を走り続け——とても気持ちのいい環境とは言い難い1日でした。

遠くに見えたラスベガスのビル群——泣きそうになったけど泣かなかった

それでも、これが最後のアメリカ走行だと思うと、ひとつひとつの景色や風を、噛みしめるようにして走りました。

長い長い砂漠道を越えて、ようやく遠くにラスベガスのビル群が見えたとき。

何だか感動して涙が出そうになったけれど、恥ずかしいから泣きませんでした。

あとで聞いたら、きんさんもYくんも「ビルが見えたときはやっと帰ってきた~」と思ったよな。。と言っていたので、あの時はたぶん、全員が同じ気持ちで走っていたんだと思います。

「Good Job!」のひとこと——ヘリテイジ、無事返却

無事に2週間お世話になったヘリテイジを、レンタル屋さんに返却。

真っ黒に日焼けした顔で、スタージスまで行ってきたよ!と伝えた私たちに、スタッフさんが一言「Good Job!!」と。  たった一言で、とても褒められた気分になって何だか照れくさくて、嬉しかったなー。

ちなみに、ハーレーダビッドソンの「ヘリテイジソフテイル・クラシック」は、クラシカルなデザインと長距離ツーリングの快適性を両立した名車。アメリカで2週間レンタルしたときに持参したシートやスタンドエクステンション、ウインカーエクステンションなどは別記事で書いています。

カジノで眠さに勝てなかった夜——夢の中まで走っていた

その後。怪我なく、事故なく、延滞なく、無事にバイクを返せたルルは、プレッシャーが一気になくなったのか、とってもテンションが上がってしまい——。

ラスベガスの格安モーテルのプールに入ったり、ハーレーダビッドソンカフェに行ったり、夜中までカジノで楽しく過ごしました。

でも、今日まで6000キロ以上の道のりを走って帰って来たんだから、そんなに体力が余ってるはずもなく。徹夜上等と思っていたブラックジャックも、眠さには勝てずに深夜2時頃ダウン。

この日は、目をつぶっても夢の中まで走っている映像で——眠ったんだか何だかわからないまま、朝がきました。

ルルはラスベガスも大好きだ——アメリカ旅、おわり

翌日は、待ちに待った大好きなカジノ三昧。残念ながら撮影禁止で写真があまりありません。

結局、今回は体力不足であまり打てずに——「ラスベガスとアメリカツーリングは、次回からは分けて予定を立てないとダメだ」という結論に至りました。

アメリカツーリングもスタージスもグランドキャニオンも素敵だったけど。

ルルはラスベガスも大好きだ!!!

2011年8月、英語ゼロの5人で出発したアメリカ。

ハーレーで6000kmを走り切って、たくさんの仲間と出会って、たくさんの絶景と熱風と疲労を体験して——気づけばもう、シリーズ完結回。

15年経った今でも、ふと辛いことがあったときに「水たまりニヤニヤ写真」を見て笑ったり、警官と「寿司!」の写真を見返したり——あの旅は、いまもわたしの中で、ちゃんと生きています。

長い連載を読んでくださって、本当にありがとうございました。

——2011年アメリカツーリング、これにて完結。

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