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2011年アメリカツーリング#10|「ルルは行きません!」——イエローストーンのバッファローとボンネビルの塩湖、疲れ果てた旅人の記録

アメリカ旅 11日目~12日 Cody~Yellowstone National Park~Bonneville Salt Flats

正直に言うと、この頃になると疲れがピークに達していました。休憩のたびにヘルメットを外すのさえ面倒くさいと思うくらい。

それでも、この2日間は忘れられない景色を見ました。本物の野生のバッファローと、どこまでも続く白い塩の大地。

もくじ

イエローストーンに到着——「安全の保証はできません!」と書かれていたガイド

今日はいよいよ、イエローストーン国立公園の観光です。

地図で見てもとにかくデカい。1日ではとても回りきれないスケールでした。

噴火口や湧き出る温泉、もう何が起きてるかわからない山に、人間があとから通行路をつけた——っていうんだから、本当に不思議な場所。

野生のバッファロー、名前は忘れたけど超でかい熊、鹿、鷹、フクロウ。なんでもアリです。

そんなイエローストーン、日本語のガイドブックには、こんな注意書きがしっかり書いてありました。

「イエローストーンは自然の驚異に満ちた野生の姿そのままなだけに、潜在的な危険も多々存在しています。皆様の安全の保証はできません!」

…………いやいや、安全の保証はしてくださいよ(笑)。

「ほんとに動物になんて遭遇するの?」と半信半疑だったルル。

——と思っていたら。

走り出してすぐ、隣を歩くバッファロー——本物は写真より大きかった

ほんとに動物になんて遭遇するのかよ。と思っていたら。
走り始めてすぐバッファローが隣を歩いているではないか。

これには本当にびっくりした。実際に目の前に見ると写真で見るよりも大きく感じるし もっと近くに行こうとか そんな余裕はなかった。

きんさんやマルさんは近づいていたけど ルルは一緒に写る範囲にバイクを止めるのがやっとだった。

たどり着けなかった絶景——ポストカード頼みの観光記録

そんなこんなでくるくる回っているうちに時間もなくなり結局 大きなスケールで吹き出す湧き水やボコボコと溢れるような煮えたぎった温泉や見栄えのするものは どこにあるのかわからなくて たどり着けず。

 たいした物が見られなかったけど この野生のバッファローを間近で見れただけで大満足だった。

買ってきたポストカードにはこの世の物とは思えぬほどの大自然の不思議な姿が写っているんだけど良い写真が撮れなくて お伝えできないのが残念だから お暇な時間がある方は どうかパソコン検索でもして どんなとこなのか見て欲しいくらいである。

キャンプ場も中にたくさんあって、ホテルもたくさんあったけど、真夏でも夜は冷え込みそうだった。

本当にもう少し元気があったり車だったり2ケツだったりして余力と体力があったら もっともっと楽しい所だったんだろうな。

ちなみに、私たちがたどり着けなかった見どころには「オールドフェイスフル間欠泉」や虹色に輝く「グランド・プリズマティック・スプリング」など、世界的な絶景が点在しているそう。詳しい観光情報と数年後に再訪して公園内でキャンプした話は、後日また別記事で書こうと思います。

そんなこんなでヘトヘトになりながら、公園内のお土産屋さんに寄ったり、絶景の道や、もくもくと遠くに湯気が見える摩訶不思議な場所を駆け抜けて——日が暮れる前にモーテルにチェックインしました。

晩ごはんは、宿の人に教えてもらった「ナイスな」おすすめレストランで、カントリーフードの晩餐。ちょっとしたミュージックタイムみたいな演出があって、民族衣装的なものをきたスタッフさんが楽器を演奏しながらテーブルの周りを練り歩くサービスもあって、疲れてるのでまたもや変なテンションで盛り上がったような盛り上がらないような。

いつものように帰りにコンビニで寝酒の買い物をすませ、今日も無事に過ごせたね、お疲れ様の乾杯をしたのでした。

ちなみにこの頃は、おすすめのレストランを聞くときに「ナイスな。おすすめのレストランはどこですか?」と、必ず「ナイス」を頭に付けるのが定番になっていました。

ナイス効果については——不明です(笑)。

ボンネビルへ700マイル——「世界最速のインディアン」の舞台

<11日目>
翌日は またまた早朝から積み込みを終えて、宿の外にあるテーブルで絶景を眺めながら朝食。
その後はクタクタな体にムチ打ちながら、700マイルくらい走ってソルトレイクのボンネビルに行った。
もう旅行というよりは、毎日が合宿か修行のような工程である。

ここは「世界最速のインディアン」の舞台になったところで車やバイクに興味のある人には昔からテレビのレースなどでも見ていてたまらなく素敵な場所らしのだが・・・

もったえないことにくたくたのルルには、そんなことはどうでもよいこどであった。

何度も言うが もっと元気だったら もう少しは楽しかっただろうにこの頃になると みんなの行程にくっついて走るのだけでやっとになっていた。 おまけに生理直前で絶好調に機嫌も悪かったので またまた一日中 メットを取らずに過ごしたいくらいだった。

ちなみに映画『世界最速のインディアン』は、1967年に当時68歳のニュージーランド人ライダー、バート・マンローが二輪世界最速記録を打ち立てた実話。バイク好き&映画ファンには聖地レベルの場所——詳しくはまた別記事で書きます。

直線100マイルの白い銀世界——目が回るほどの塩の道

でも片道100マイル近くある直線道路には さすがに感動した。

塩湖そのものは片道12マイルほどだけど、ボンネビルからソルトレイクシティまで、ほぼ一直線で100マイル以上——東京から清水ICまでくらいの距離、見渡す限り塩で真っ白。

どこまで行っても両脇は一面 見渡す限りの塩 白一色の銀世界だった。
最初は「すげーっ!!」と思ってテンションもあがったけど、それが一時間走っても変わらない景色なので、
そのうちに動いているのか停まっているのかも解らなくなって目が回ってきて。

 もう わかったから勘弁してください。と思ったほどだ。

「ルルは行きません!」——日陰で待った私と、辛いときに見たいニヤニヤ写真

ボンネビルでは入場券を買うと、塩の上を走ってレースをしてるところまで行けるようになっていて、見たことのないような車やバイクが、膝丈まである水たまりをバシャバシャと抜けて走って行ってた。

ルルは すっかり怖じ気づき「ルルは行きません!待ってます!」と言って、炎天下の中、一時間ちかく簡易トイレの日陰でポテトチップを食べながら待っていた。

みんなは果敢にもレース会場までハーレーで乗り込んでいった。行ってみたら水たまりがあるのは入り口だけだったみたいだけど、そのときのルルは「わざわざお金を払って危ない思いをして転びにいくなんて。」と思っていた。

きんさんは夢にまでみたボンネビルだったので、そうとう楽しかったらしくて一日中ニコニコしていた。塩の上を走れたのも最高の思い出になったらしくて、この日がアメリカ旅の1番の日だ!くらいの勢いで話していた。

みんなが帰ってくる時の水たまりの写真を注意して見て欲しい。

マルさんもYくんも真剣な表情なのに、きんさんだけニヤニヤしている様子がよくわかる。

その後もこの写真は、辛いことがあったら見ようと思うくらい大爆笑した。

ルルも、そんなに幸せそうにされると何だか行かなかったのが惜しくなってきて——帰宅して体力が回復した今となれば、「次に行ったら走ってみてもいいかな~」くらい少し後悔してるのは内緒の話。

そんなこんなで、この日もまた、お腹いっぱいまで走ってヘトヘトになりながら——飛び込みの安いモーテルに、やっとのことでたどりつくのでした。

この日は近くにレストランなど見当たらず、手近なセブンイレブンで夕食を調達して、モーテルのポーチでお疲れ様の乾杯。

明日は移動最終日。レンタルハーレーを返す日よりも一日早いけれど、とにかくラスベガスを目指して走ってしまおう——ということになりました。

——次回、最終回へ続く。

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